魂の殺人? 『新・巨人の星』を考察する
『ねほりんぱほりん』見ていますか?
見ないとダメですよ(笑)皆様の大嫌いな反日NHKーEテレが皆様から預かったお金で莫大な手間暇、人形劇のノウハウを惜しげもなく使っている番組です。
今月は再放送を絡めたといえ、『児童相談所』から『児童虐待』という流れは流石です。大変興味深い流れです。
「躾」のつもりで、子供に暴力を振るい、それを「愛の鞭」だという。いつになったら、子供は親の所有物だという考えから、日本人は脱却できるのか?独立した別人格だといつになったら認めるのでしょうか?
幼少時代に虐待されて育つと、性格がねじ曲がったり、残虐性を持つ。ヒットラーを輩出してしまったドイツでは今、改めて研究されている。
これを心理学者アリス・ミラーは『魂の殺人』と言った。しかし日本では研究はあまりされていない。それどころか、自民党の改憲案では最低保証単位は家族だとか。
また戦前の「我々は天皇の子」だと言いたいのですか?亀井静香先生!「俺は父ちゃんの子だ!」
『新・巨人の星』が全話配信中です。
今となっては、私は『巨人の星』は評価できない。それは、星飛雄馬は全編通して何一つ人として成長していない。常に体の小ささ、球が軽いという欠点を克服するため、新しい変化球を生み出し、快進撃をするけれど、ライバル達に最後は打ち込まれる。飛雄馬は落ち込み、悩む。そしてまた、新しい変化球を生み出す。その繰り返し。結局、常にゼロサムゲームをやっているだけ。
データ重視の野村野球、徹底的に野球というものを研究し取り組んだ川上野球を頂点にその流れを汲んだ森監督や落合監督などを見ている人達から見たら、この漫画はいかにも時代遅れ。
あれだけのコントロールを持っていれば、充分プロ野球でやっていけますよ。それを活かせない周りが無能なのです。
戦場で肩を痛め送球ができなくなった、星一徹氏は栄光の巨人軍を追われるように退団する。一時荒れた生活をしていたが、一縷の光を自分の息子に見る。自分の夢を息子に託し、鍛えて夢であった巨人のスター選手を目指す。
この鍛えるが問題
子供の頃から、巨人に入団し活躍することを目標に頑張ってきたけれど、その体はプロ野球に対応できる資質がなかった。そこで無理な投げ方をして結局利き腕を壊してしまう。そして巨人を去っていくまでが『巨人の星』。
『新・巨人の星』では最下位に落ちた巨人に復帰し、右投げで復活するという話。
問題はそんなことではない。星飛雄馬は子供の頃から巨人で活躍することにしか価値観がもてなかった。そんな子供を育てたのは父である星一徹氏である。
一人の独立した人格を否定してしまった。だから腕を壊しても、他の道で復帰することしか考えることができなくなってしまった。彼の人格、魂は明らかに父・星一徹氏に殺されてしまった。
真っ当な育て方をしたら、どんな道に進むかわからない子供の進路を潰し、他に価値観を持てないように育ててしまった即ち、星飛雄馬の魂が殺されたのである。
児童虐待が問題になっている今こそ、別の視点でこの作品をみる意味があるのではなかろうか?
何度でもいうが
ところで、『巨人の星』は突っ込みどころ満載。時代が違うとはいえ、そんなことを言っていいのであろうか?
中古ですけれど一気読みしますか?僕はイヤですƪ(˘⌣˘)ʃ