読書の話📚VOL.33 柳澤健『1964年のジャイアント馬場』
今回は現在読んでいる『1964年のジャイアント馬場』を紹介します。
作者は『1976年のアントニオ猪木』や『1984年のUWF』などプロレス・ドキュメンタリーでお馴染みの柳澤健。
70年代、80年代ジャイアント馬場、ジャンボ鶴田が元気だった頃、本当にプロレスが好きでした。
一番のお気に入りはもちろんジャイアント馬場。ジャイアント馬場のアメリカ修行時代は色々と読んでいたので、歴史的な事実や骨組みは全て知っているつもりでした。しかし新しい発見は沢山あります。
とはいえ、文庫本で780頁というボリューム。
読みやすい本ですけれど、流石に全部読むのは時間がかかります😅
これはプロレスを本当に理解した若者が成功を掴む成長物語であり、アメリカンドリームを体現した男の物語です。
私がまだプロレスを見ていた頃は、今のように「Book」だの言って、ファンは擦れていませんでした。水平打ちから16文キックの流れで純粋に喜んでいました。今でも昔の試合の再放送を見るとワクワクします。
思い出します。ジャック・ブリスコやハリー・レイスを倒してNWA世界を奪った試合や、ファンクス、ブッチャー、ハンセン、ブロディなどの死闘はワクワクしながら見ていました。
私にとってジャイアント馬場はウルトラマンや鉄人28号と同様に別世界のヒーローでした。
ジャイアント馬場はバディ・ロジャースのファンだったことは知っていましたけれども、「世界最高のレスラー」だと絶賛し、愛していたとは知らなかった。
馬場は一流のレスラーの条件とは「観客をよべる」こと。
プロレスラーが観客に見せているのはレスリングではない。パフォーマンスである。
古今東西、最高のレスラーと称されるルー・テーズもドロップキックやバックドロップで観客を魅了した。そうなのである。
レスラーは役者に例えられる。
しかし役者は舞台が変われば、役も変わるがプロレラーは現役でいる間はその役を演じ切る。タイガー・ジェット・シンがリングを降りればジェントルマンであり、成功したインド人であることは有名な話。
本当に読み応えがあります。事ある度に取り上げていきたいと思います。