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朝の連続テレビ小説『おちょやん』 第16週「お母ちゃんって呼んでみ」 芝居を通して家族になって行く

戦争の足音
たとえ、ステレオ的とはいえ「朝ドラ」と「太平洋戦争」は切っても切れない関係にあります。2020年度の前期の『エール』では戦争に利用された作曲家、古山裕一の物語であったが、今回はどのように描くか?
 
愛国劇ですか?
何年か前に二代目三平さんの「愛国落語」なるものを見たことがある。終戦の日前後に放送されたカレンダー番組だったのですけれど、あの落語の一体に何が面白いのか?かと言って人情物でもない。確か放蕩息子が召集令状をもらって、愛国に目覚め、戦地に行くという話。だからどうしたとう内容ですけれども、生きて行くためでしょうね。
 
劇中劇『配達婆さん』も戦地に行った息子の代わりに郵便配達をするお母さんの話。息子の手紙は「必ず戦果をあげて・・・」というセリフが入り、万歳三唱で劇は終了。
最低!笑止!しかしこんな劇が受けたのは「空気」。日本が戦争に向かっていく、「空気」。日本では「空気」は無敵ですから!
 
さてさて今週の柱は
  • 松島寛治の登場
  • 高城百合子、小暮真治の逃避行。自分の芝居をやって行くこのと決意
この二本であり、芝居に対して寛治の目が開いていく。
 
因みに松島寛治のモデルは藤山寛美
子供のいなかった千代は寛治を子供のように可愛がるのも、史実通り。
 
高城百合子の久しぶりの登場。小暮の再登場はただ単に千代のところに行かせるためでしょう。高城百合子は千代に黒塗りの台本を見せ「この国には自分たの芝居はできない」と嘆き、自分たちの希望の国ソ連に亡命をすると千代に伝える。そして鶴亀家庭劇の「愛国芝居」の内容を聞いて、「最低」とこけおどす。
 
当時の背景だとそうなうのでしょうね。
たかまつななのネタですしたっけ?お嬢様学校のフェリスだと、学園祭に漫才をするときに先生にネタ帳を見せて添削をする。黒塗りのネタ帳や朱正される。
 
そうそう横溝正史が戦時中探偵ものが政府の方針で書けなくなり、仕方なく、捕物帳シリーズ『人形佐七捕物帳』を書いていたのもこの時期。
 
ピンとこない人も多いと思いますけれど、ロシア革命以後、社会主義体制を引いたソ連はインテリ層からすると希望の大地でした。戦後の北朝鮮も同じです。
 
そんな時代だったのでしょうね。
このドラマでは当時の空気をわりと正確に表現していると思います。千之助の付き人である百久利がラジオを聞いて「バンザイ」と叫んでいる。
 
物語はこれから大きな転換点に向かって行く。
 
さて、寛治にも一言。
父親に捨てられ、「板に立つな」とまで言われる。彼もまた芝居の犠牲者なのかもしれない。彼の”やらかした”ことは二人から注目をされるためにしたのであろう。
 

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寛治と気持ちを確認し合う二人
今週最後の芝居のシーンでは、アドリブではあるが千代に向かって「お母ちゃん」と呼ぶ。二人の身の上を知った寛治の気持ちは溶けていく。
寛治は千代と一平の分身なのかもしれない。
 

 

最近、陽春社から『人形佐七捕物帳』のシリーズが出ていたのですね。

全十巻の予定だそうです。頑張りますか?私は嫌だ!(笑)