特撮の話 仮面ライダークウガ episode25『彷徨』〜26『自分』
「将来の不安に怯え、悩む少年」をストーリーの中心に置き、クウガの緑の金の力を紹介するエピソードとなっている。
いつ終わるとも解らないコロナ禍。
例え終息しても、違う世界になるでしょう。
AI化が進み、今まであった職種がなくなる可能性さえ出てきた。
FAGAの総資産は日経平均を構成する225社よりも上回り、ハイテク株で構成されるナスダックは連日最高値を更新している。
これって新しい社会がはじまる前兆ではないのか。いや、もう始まっています。
新しい時代がはじまるって不安。
自分の居場所があるのか？
こんな不安定な時代だからこそ、このepisodeは見直す意味があると思う。
クウガは未確認生命体と戦う物語です。
未確認生命体にいつ、理不尽に殺されるかわからない世界。これって、感染症に怯える今と同じではないの？
この現実で「不安だ」、「自分の居場所が解らない」って悩むのは当然です。感受性の強く、繊細な感性を持っているなら仕方のないことです。
まず、悩む少年を下町風情の残る鳥越を彷徨させるなんて、
スタッフやるなあ！只者ではないな！
だから、私は荒川稔久氏の脚本が好き💕
今回もしっかり、悩む少年にキチンとした回答を五代雄介に言わせています。
だからクウガは好き！
「納得いかない時はとことん悩んでいい」、「もっと、もっと悩めはいい」
「そんなに簡単に答えが出たら、悩む必要はない」、「何年も掛かってもいいから、みんな悩んで大きくなるんだ」
「その場所で本当に自分が好きだという自分を目指せばいい」
少年と五代雄介との会話、神崎先生と桜子さん、みのりちゃんとの会話
シーンを交互に映す。
五代雄介はしっかりと回答を少年に与えるが、神崎先生は「悩む」ことの大切さを口にするが、社会は「悩む」ということを否定しよとする時代の不安を吐露する。
拓は再び「未来」の作文を読み返す。
いいな！
さて、クウガとフクロウ男との戦い。今回ドラマがしっかりしているのでちょっと戦闘シーンは付け足しですね（笑）
しかし、私はこの回の戦闘シーンが好きです。空から攻撃するフクロウ男を緑のクウガで対抗します。金の力をまだ、自在につかないクウガは敵に打たれる。前回でも言ったけれど、この「ゴ集団」が登場してから、クウガの戦いが辛くなってくる。クウガは傷つき、流血し、倒れるシーンも増えてくる。しかも金の力は30秒しか使えないので、強化のはずがアキレス腱にもなる。
ドラマ見てみたら、
金の力はきっちり30秒だ！
また力が入ってしまった。
また次回よろしくお願します。
追加：フクロウ男が人間体の時にカミュ全集を読んでいましたけれど、今見ると皮肉っぽいね。
