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音楽の話♫VOL.34 Genesis ”Duke"

Duke”1980年発表。Genesis通算10枚目のアルバム。
全英チャート1位。Genesisを代表する一枚であると同時に個人的には80年代British Rockを代表する一枚。
 
前回、Genesisの大ヒットアルバム"Invisible Touch"を取り上げましたが、今回はGenesisを代表する一枚”Duke"を取り上げます。Genesisの最高傑作は1974年の”The Lamb Lies Down On Broadway”『幻惑のブロードウェイ』をあげる人が多いけれども、私はこれですね。
 
そしてGenesisが残った
1974年Peter Gabriel、1977年Steve Hackettが相次いで脱退。バンドの存続すら危ぶまれた。

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Genesis 1978


Peter Gabrielの脱退後、あえてメンバーを補充しないで、Phil Collinsがボーカルを務めるなど一人が二人分のパートを担当して、バンドを継続していく。、評論家連中はもちろんファンの間にも解散は時間の問題とされていた。
 
ところが、GenesisはしたたかにShow Businessの世界に生き残る。むしろ彼らにとって商業的、音楽的にはここからが本領発揮だった。
1978年に3人体制になってはじめて、発表した『そして3人が残った』が全英チャート3位のヒット。シングルカットした”Follow You Follow Me ”はバンドとして初の全英チャートでトップ10入りし、Billboardchart初のトップ40入りする。
バンドは勢いを増して、トップギアで80年代に突入する。その第一弾として発表されたのが今回紹介する”Duke”です。
 
さて以前私があげたGenesisの魅力についてもう一度復習しましょう。
  • Soul Music の要素
  • 卓越した演奏能力
  • Phil Collinsのスター性
  • 期を見て敏なる柔軟性
  • 昔からのファン、お得意さんを大切にするアルバム作り
 
Duke”この魅力が全て、つまった傑作だとここで断言する
 
オープニングの”Behind the Lines”からもう勝ったも同然。
まるでファンファーレのような派手なキーボード、細かなトップシンバルとパーカッションがリズムが刻み、一聴でフィルのものとわかる、手数の多いドラムが乱入する。ベースで骨格を作り、リードギターは文字通り唸っている。
循環後、再びテーマに戻ってくる。キーボードのラインの変化に合わせてベースラインはまさに自在。メロディとリズムの双方を刻む。さらに転調したあとフィルのモータウン直伝の都会的なボーカルが入る。ここまで約2分30秒。サウンドは異常になまでに分厚い。しかし決して厚化粧という印象は受けない。これが彼らの持ち合わせたPOP感と演奏技術である。これほどの演奏能力のあるバンドは他にはカナダのRushくらいしか個人的には思いつかない。
二曲目の”Duchess” 、三曲目の”Guide Vocal”まで一気に聞かせる。ここでの主役はボーカリストフィル・コリンズ。この後、ソロ活動で爆発的な人気を得て、「世界で最も忙しい男」の称号をえる。
 
決してトータルLPというわけではないけれども、まるで作家の個展を見ている、もしくは一つのテーマに基づいて作品を集められた絵画展のような作品である。
 
全体を通して、Progressive Rock的な変調子を多く用いているけれども、決して嫌味にならない。これはフィル・コリンズソウルミュージック、特にモータウン仕込みのボーカルスタイルによるものが大きい。
 
さらに、シングルヒットした”Turn It on Again ”や”Misunderstanding”など大変人懐っこい曲が並ぶ。ここで言っておきけれども、ヒットを連発していた頃、「プログレ野郎」と言われたトニー・バンクスであるけれども、比較的シンプルで美しい曲を提供している。
 
一気にラストへ雪崩こむ
この作品は決して、トータルLPではない。しかしのテーマが再び、登場する”Duke's Travels”でトニーのキーボードが大活躍する。そのフレーズが毛足の長い絨毯のよう。さらにマイクのベースライン。彼は本当にメロディを持った素晴らしいベーシストだと思っている。メロディがあると言えば、フィルコリンズのドラムスも同様。John Bonham、Kieth Moonに勝るとも劣らないドラマーであることは間違いない。この3人がアンサンブルを重視して、サウンドの壁を作って行く。
そして、オープニングテーマが再び登場する”Duke's End”でこの作品は終了する。
 
総括
この作品は決してProgressiveRockというわけではないし、またPOPな作品ではない。
強いて言えば、まるで70年代のPaul McCartneyが作ったようなLP。繰り返すようだかれども、一枚目の絵画から、退場するまで一貫して展示された絵画展のような作品。
最高傑作なんて、陳腐な言い方はしません。Genesis特にフィルコリンズの快進撃はこの作品からはじまったと思っている。
 
収録曲
  1. Behind the Lines
  2. Duchess 
  3. Guide Vocal (Tony Banks)
  4. Man of Our Times (Mike Rutherford)
  5. Misunderstanding (Phil Collins)
  6. Heathaze (T. Banks)
  7. Turn It on Again 
  8. Alone Tonight (M. Rutherford)
  9. Cul-de-Sac (T. Banks)
  10. Please Don't Ask (P. Collins)
  11. Duke's Travels
  12. Duke's End
 
  • Phil Collins Drums、Purcussion & Vocal
  • Mike Rutherford Bass & Guitar
  • Tony Banks Keybords
 
Producued by Hugh Padgham & Genesis
 

 

Duke

Duke

  • アーティスト:Genesis
  • 発売日: 2015/02/17
  • メディア: CD