読書の話📚Vol.22 井沢元彦著『天皇の日本史』
大天使ガブリエルに会ったぜ!俺も今日から預言者だ!
でも、本当はピーター・ガブリエル*1に会いたかった。
天皇は穢れなき、清らかな存在 えっ?
太陽神と言っても、サン・ラ*2のことではない。
黄泉の国から戻って、禊から生まれた清らかな汚れのない神なのです。その子孫だから天皇は尊いということなです。本当かよ!神、仏を殺したら穢れるから?だから誰も手にかけなかった?殺せなかった?死は穢れです。武力は穢れです。
『逆説の日本史』等で人気の作家、井沢元彦
私も好きな作家の一人です。まあ、あれだけ多くの著作を発表していますので、当然全部読んでいません。しかし、自身の著書『日本史真髄』で自身の歴史観を明確にしている。
この六つの項目で日本の歴史を読み解くことができる。と、言っています。このテーマを押さえれば、日本史の大きな流れを知っていれば、井沢氏の著作はわかりやすく、楽しく読めます。このわかりやすさが井沢氏の魅力だと思っています。
井沢氏の説だと、呪われるから天皇家は滅亡させてはいけない
天皇家の権力を奪っても、何故弓を引いてはいけないのか?
それは穢れるから!怨霊になったら、呪われるから!余計たちが悪い!崇徳院という事例があります!
後醍醐天皇を生かしておいたから、結果的には不満に思う御家人が武装蜂起して鎌倉幕府は滅んでしまいます。中国なら徳のない皇帝を倒してもそれは「義」です。民を助けたことになります。新田義貞は後醍醐天皇に向かって「徳」がないとはっきり言います。しかし、倒さない。呪われるから!冗談ではない。原始信仰では本気だ!
遂に、崇徳院の呪いが晴れたのです。いや、ちゃんと京都にお戻しています。
しかし大きな目で見れば、天皇に政権が戻ったわけではない。
以前、友人と話していたのですけれど、「朝廷の武力は外注。決して自ら手を汚すことはなかった。徳川家だって大きな目で見れば天皇の家来ということになる」
「だって、朝廷を倒したら、穢れるから!」
その回答が井沢氏の説だと「死は穢れ」という日本人独自の宗教感のせいだということになります。
目から鱗でした。持統天皇まで天皇の崩御と同時に遷都していた史実。「死は穢れ」、「京は汚れた」という発想です。仏教では浄土ですよね。穢れなき西方の土地なのです。『古事記』のイザナギ、イザナミでもわかるように死とは穢れなのです。
そういえば、日本には「仏教的な輪廻」という思想があまり、定着していないようだ。
「生まれ変わっても、一緒になろう」人として輪廻転生する前提だ!(´⊙ω⊙`)
帝から君子に
日本の政治家で「神の国」などどいまだに恥ずかしい発言をする人がいますけれど、そういうことです。
GHQは再び、軍国主義に走る恐れがあるから、神話の教育を禁じた。教義のない宗教、経典のない宗教、八百万の神などキリスト教を信仰している彼らからにとってみれば原始宗教に等しい。仏教は中国から渡ったもの。さらに、キリスト教と民主主義を信仰しているアメリカ人にとってみれば、国家神道なんて、異教である。異教は大罪である。
いや、私はそうとは思わない。国民主権の日本では国民の総意として「象徴」になったのである。日本国民の二度と戦争はしたくない。恒久平和を願う象徴なのである。昭仁天皇の鎮魂の旅は利用されている姿とは思えない。
だからこそ、憲法を改正して戦争をできる国にしようとする連中にもう一度この言葉を送る。
戦争は日本人が嫌う穢れです。そう思いませんか?
だいぶ、本論から離れてしまったけれど、見事にリンクしてしまいました。
『逆説の日本史』は一体何巻出ているかわかりません。ひょっとしたら本人も知らない可能性もあります😅
ですが、大変わかりやすいので、ぜひ一度手に井沢元彦を読んでみてください。エンターティメントとしても楽しめます。
本の選び方ですか(笑)好きな時代やドラマで興味を持ったところから手にとってみましょう。
まだ、何冊かありますよ(笑)