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読書の話 📚 Vol.1 『テレビが伝えない憲法の話』木村草太著

子供の頃から、憲法改正論はありました。「天皇陛下を元首に戻せ」、「憲法9条を改正して、平壌を焼け野原にしろ」なんてね。そんなことを言っているのは、大きなデコトラを転がしている右翼の方々で、親からは「見ちゃダメ」って言われていました(笑)。しかし今ほど、改憲と叫ばれる時代は記憶がありません。自民党は「改憲は国民の希望」と述べ???

産経新聞はお得意の提灯記事

 

そこで、憲法ってなんだろう?一冊くらい関係書を読んでおいた方がいいかな😅ということになりませんか?

 

憲法にはたくさんの自由が書いてある。だから面白い」と語るのはM Xテレビ「田村淳の訊きたい放題!」などでお馴染みの東京都立大学法学部教授の木村草太。いつも、田村淳とのやりとりは楽しみしています。

 

今回はちょっと古い本ですが『テレビが伝えない憲法の話』を取り上げたいと思います。

 

この本のテーマは序文にある、「憲法について考え、議論するのは、とても楽しい」です。この「楽しい」という表現がいかにも木村草太らしく、皮肉がきいている。この「楽しさ」というのは決して難しい言葉ではなく、「身近な問題」として置き換えて、考え意見を言い合おうということである。

 

この本では、木村草太氏は冷静に物事を見て、わかりやすいように伝えることに努めている。しかし、反知性的な意見、議論の対象にならないような意見に関しては一刀両断している。そこがまた痛快でもある。常に憲法というバックボーンがあるから、冷静に判断ができるのである。

 

この真逆にいるのが、橋下徹のような人間です。「知的な人間」というポーズは取っているものの、鯔のつまり、自分の知名度、知識に物をいわせ、大声を出し、相手を威嚇するのが、定石パターン。こういう相手は議論していても、決して怖くない。まあ、フジテレビなんてあまりお利口が見ていると思えないところで、せいぜい偉そうにしていてください☺️。

 

我々は学校では、憲法とは「国家権力を縛るもの」と「国民の権利と義務」であると教わる。では「国家とは何ですか?」と言う疑問が湧いてくる。ここでは「権力を作り運用する団体」とある。欧州では悲惨な宗教戦争を経て、国王や議会が「権力を統一」して、酷い目にあって、「もう嫌だ!」ということになった。流血して、権力者を倒して、国家を運営するにあたり「憲法には、人権保証と権力の分立を盛り込まなくてはならない」となる。

 

お国のために戦うなんて近代国家の国民ではありませんƪ(˘⌣˘)ʃ だって、国家は我々のためにあるのだぜ!

 

太平洋戦争で、日本国民が無謀な軍部の戦略で皆殺しされかけて、占領されて、「もうこんなのこりごりだ!」と言って、G H Qの草案に議論を重ね、出来上がったのが、世界最高の憲法とも言われる日本国憲法です。

 

日本国憲法として三つの顔が、

 

「そんなの当たり前でしょ」とかいう人はいるとは思うけれど、そういう人は何も知らない人が多いので、ここでは無視します(笑)。

 

主権国民を謳っていますが、第一章は天皇?何故?しかし、これこそ国民主権の原理を表しているという。天皇は国家の象徴である。この地位は、「主権の存する日本国民の総意に基づく。」とある、ここで「主権は国民ですよ」とはっきりと述べている。ああ、目から鱗です、先生。

 

安倍政権が誕生以来、何度も改憲の話題が出ている。何故、為政者が憲法改正を唱えるのか?大体、憲法とは「為政者が暴走しないように監視するものである」のに、為政者が改憲するなんて、疑問ですよね。S N Sでは過去の安倍首相の言動の動画を繰り返しアップされているが、憲法9条を詫び状のようにいう発言すらあったほどです。そんな発言なんて、一言で否定する快感。

 

憲法9条は外交宣言である。国際法を遵守するという宣言である。憲法9条改憲すれば、戦争できる」なんて憲法を知らない証拠。そんな「幼稚な改憲論は相手にしません」バッサリと切り捨てる。この痛快さは本書を通して貫かれている。エンターティメントな本ではないが、歯切れの良さを感じさせる。癖になりそう(笑)。

 

最終章では、「日本国憲法立憲主義という近代国家の知恵と、武力不行使原則という国際法の大原則を形にしたもので、人類の貴重な遺産を継承する良い憲法」と述べている。これを「押し付け憲法論」と述べ、敗戦の屈辱の象徴とい輩がいるが、「不合理だから相手にしない」。ああ気持ちがいい!

 

本書の結びで、「それぞれのメディアには長所も短所も理解した上で、自分でしっかりと情報を探求してほしいところである」と我々にも宿題を投げる。

 

そうそう、声の大きな人の意見に右に倣えするのではなく、気に食わないことがあったとしても、根も葉もない陰謀論と言わず、いろいろ積極的に補って行きたい。どんな分野であっても、知的探究心は楽しみである。これを読み終わると、もうワンランク詳しい憲法の本が読みたくなる。そんな本である。

 

私も含め、日本国民を名乗るなら、憲法くらい読んでおきましょうよ。

 

知的好奇心と性欲失ったら、終わりですよ(笑)

 

 

テレビが伝えない憲法の話 (PHP新書)

テレビが伝えない憲法の話 (PHP新書)

  • 作者:木村 草太
  • 発売日: 2014/04/15
  • メディア: 新書